にれの木の花言葉 個人の尊厳

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年金分割

【年金分割目次】(1)国民年金 vs 厚生年金 (2)分割の対象となるのは? (3)3号分割 vs 合意分割 (4)遺族年金 vs 年金分割 (5)別居と年金分割 (6)情報通知書 (7)年金分割の時効 (8)年金分割手続の場所 (9)年金分割の具体的手続 (10)企業年金・個人年金 (11)障害年金 vs. 年金分割 (12)事実婚 vs. 年金分割

(1)年金分割とは?

広義の財産分与
離婚した夫婦間の財産分与の一環として、厚生年金(共済年金)の分与・分割をするために、厚生年金保険法を改正して2007年(平成19年)4月に施行されました。
(預金や住居等の分割を伴う通常の財産分与は、ここでは「狭義の財産分与」と定義します。)
国民年金 vs. 厚生年金(共済年金)
(以下、厚生年金は共済年金も含む)
①国民年金保険は、日本国内に住んでいる20才以上60才未満の成人(外国人も含む)すべてが個人単位で加入義務がある保険で、 保険料は、年令・収入・性別に関係なく、各年一律に決定されます。
②厚生年金保険は、会社員、公務員等のいわゆるサラリーマン(給与所得者)を対象者として、保険料は、半分は雇用主、半分は加入者本人が負担します。
③厚生年金加入者は、国民年金保険料に相当する保険料も厚生年金保険料の一部として支払っています。
④夫が社会保険に加入している専業主婦の場合、配偶者扶養控除の対象者(給与収入が年104万以内等)である期間は、国民保険の第3号被保険者(夫は第2号被保険者)として、 夫の厚生年金の保険料納入で、妻も国民保険の保険料を納入していると見做されます。給与収入が年104万以上等扶養枠外の場合は、妻自ら国民年金保険料の支払義務があります。
⑤国民年金(厚生年金では「基礎年金」という)の支給額は、加入年数に比例して算出されるので、婚姻期間に対応する国民年金の支給額は、 夫も妻も同額となるので、国民年金は、年金分割の対象にはなりません。
厚生年金
①厚生年金保険は、国民年金保険とは、以下の点で異なります。
・保険料は、雇用主と加入者本人が均等に負担
・報酬額に比例して、保険料と年金支給額が異なる。
②厚生年金は、国民年金に上乗せされて給付されるので、基礎年金として支給される国民年金の金額に、厚生年金の受給額(報酬比例部分)が加算された合計額が給付されます。 (厚生年金は、基礎年金(国民年金)の2階建て部分と呼ばれます。)
③専業主婦の場合は、国民年金保険に相当する部分しか加入していないので、報酬比例部分の厚生年金が全くありません。
又、共働き主婦で社会保険に加入している場合(以下「共働き主婦」は社保に加入していると前提)は、 報酬比例部分の厚生年金はあるものの、夫とは額が異なるのが通常です。(以下、共働き主婦の収入は、夫より少ないと仮定。)
④夫婦双方の報酬比例部分の厚生年金は、夫婦の協力扶助で得られた共有財産であると考え、離婚後に、 婚姻期間に対応する報酬比例部分の厚生年金を夫婦間で分割する制度が2007年4月に創設されました。
(これにより、婚姻中の夫婦間の経済格差が離婚後に、一定程度、調節されるようになりました。)
年金分割の対象となる年金は?
①年金分割の対象となるのは、厚生年金保険法に規定されている厚生年金のみです。
②国民年金は対象となりません。
③企業年金や個人年金保険は、厚生年金法の適用外ですから、ここでいう年金分割は適用されません。
(企業年金や個人年金保険も、一般的な財産分与の対象として分割の対象です。企業年金の分割の問題については、 こちらをクリックして下さい。
④具体的には、老齢基礎年金(国民年金)を受ける資格要件を満たした者は、65才から老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金が支給されます。
⑤この老齢厚生年金が年金分割の対象になります。
何が分割される?
①分割されるのは、実際の報酬比例年金支給額でも、支払った保険料そのものでもありません。
⇒年金が実際に支給される前の年令でも、年金分割はできます。
②厚生年金の保険料は、収入に応じて一定の分類クラス毎(標準報酬月額と標準賞与額)に決定されます。
③報酬比例の年金支給額算定の根拠となるのは、標準報酬総額(標準報酬月額と標準賞与額の合計)です。
(各年の標準報酬総額は、インフレ等を考慮して適宜再評価されるので、各年毎の標準報酬総額の単純な和とは異なります。ややこしい限りですが---)
④分割されるのは、婚姻期間中に夫婦双方が得たこの標準報酬総額そのものです。
⑤婚姻中の全期間で、専業主婦だった妻の場合は、妻の得た標準報酬総額はゼロなので、結果的に夫の標準報酬総額が分割の対象です。
⑥共働き主婦や、専業主婦期間と共働き主婦期間の双方がある場合は、夫と妻の婚姻期間中の標準報酬総額の合計額が分割対象です。
妻の年収が高い場合は、妻が夫に対して標準報酬額の出し手になるという可能性もあります。
事前に情報通知書をとり、 年金分割するとどちらが出し手になるかよく調べておくべきです。尚、合意分割では、分割しないという合意も十分あり得ますし、法的に有効です。
⑦年金分割を受けた元妻と年金分割の出し手である元夫は、年金分割後の自分の標準報酬総額(保険料納付記録)と年令に応じて、老齢厚生年金が支給されます。
⑧第1号改訂者/第2号改訂者とは。
・第1号改訂者:年金分割の出し手(元夫―夫の収入>妻の収入の場合)
・第2号改訂者:年金分割の受け手・受益者、年金分割の請求者(元妻)
【年金分割目次】(1)国民年金 vs 厚生年金 (2)分割の対象となるのは? (3)3号分割 vs 合意分割 (4)遺族年金 vs 年金分割 (5)別居と年金分割 (6)情報通知書 (7)年金分割の時効 (8)年金分割手続の場所 (9)年金分割の具体的手続 (10)企業年金・個人年金 (11)障害年金 vs. 年金分割 (12)事実婚 vs. 年金分割

3号分割 vs.合意分割
手続代行を含む具体的な手続方法については、 ここをクリックして下さい。
①3号分割は、国民年金保険の第3号被保険者であった専業主婦(配偶者控除の対象者)を対象とする年金分割の方法で、 分割割合(標準報酬総額の按分割合)が、均等分割の50%と法律が定めているので、夫婦間の合意は不要です。
但し、専業主婦であっても、結婚した年や共働きき期間があった場合は、合意分割が必要となる場合があるので気をつけて下さい。
②合意分割は、年金分割の按分割合について、夫婦間の合意(但し、按分割合は50%以下)が必要な分割方法で、下記にいずれかに該当する場合は、合意分割が必要です。
1)共働きき主婦で、厚生年金に加入していた場合
⇒自らの名で、標準報酬総額があるので、夫と妻の標準報酬総額の合計額を分割対象として、按分割合を合意。
2)共働き主婦期間と専業主婦(第3号被保険者)期間の双方がある場合
⇒「合意分割」と「3号分割」が併存しますが、結果として「合意分割」が必要。
(「合意分割」と「3号分割」は、制度が異なりますが、分割事務としては、一体として運用し、3号分割だけすることはできません。)
3)2008年(平成20年)3月31日以前の婚姻歴がある主婦
⇒専業主婦期間しかない場合でも、合意分割が必要です。熟年離婚の場合は、特に注意して下さい。
(熟年離婚の一般的留意点についてはこちらを参照して下さい。)
【合意分割が必要な理由】
1)2007年(平成19年)4月に改正厚生年金保険法が施行されて、2008年4月1日以降の厚生年金加入期間に3号分割が適用されるようになりました。
2)しかし、「法の不遡及の原則」からそれ以前の加入期間には3号分割は遡及適用されません。
3)一方、私人間の法律関係の改変は、「契約自由の原則」から、両者の合意さえあれば、原則、どんな事項でも可能です。
4)従い、夫婦間の合意があれば、改正法が適用されない2008年3月31日以前の加入期間を対象とする年金分割もできることになります。
⇒平成20年(2008年)4月1日以降に婚姻した専業主婦の場合は、3号分割のみ適用されるので、合意分割は不要です。
遺族年金 vs. 年金分割
①離婚すると、当然、遺族年金の対象から外れます。
②遺族年金の支給額は、本人支給額の3/4ですから、離婚して年金分割するよりも、婚姻を何とか継続して遺族年金をもらう方が、支給額そのものは有利になります。
③しかし、人間の命の先後は解りませんので、遺族年金がもらえる保証はありません。
④更に、妻も65才以降(生年月日で支給開始年令が変化)に、基礎年金相当分が自分の名前で支給されますが、 厚生年金の主要部分は夫の名前で支給されます。従い、老後資金中の厚生年金の殆どは、かなりの期間、夫に管理され、妻の自由にならない事態も予想されます。
⑤熟年離婚すべきか、婚姻を継続すべきか熟考する時は、 「財産分与 対 遺産相続」と同様に、このポイントは大切です。
⑥熟年離婚を検討している方は、年金分割後の年金支給額予想を知るために、「情報通知書」を必ず取得して下さい。
⑦遺族年金は、年金分割と異なり、請求期限はありません。ただし、5年で時効になるので、請求時から5年以前の遺族年金は支給されません。
⑧年金分割の期限についてはこちらをクリックして下さい。
別居 vs. 年金分割
1)別居により夫婦の協力扶助関係が消滅するので、共有財産が形成されなくなるとして、財産分与は、別居時の共有財産を基準とするのが通説の考え方です。
2)年金分割も、広義の財産分与ですが、あくまで、婚姻時から離婚時までの標準報酬総額を対象とするので、狭義の財産分与とは扱いが異なります。
3)長期間の別居を原因として、年金分割の按分割合を50%以下とすべきとの即時抗告が何件か高裁に提起されていますが、今の所は、特別の事情があると認められず50%で確定したようです。
⇒年金分割については、離婚を拒否して別居を長引かせる方が、妻に有利。
障害年金 vs. 年金分割
1)障害年金受給者が年金の出し手(第1号改訂者)である場合は、平成20年(2008年)4月以降の婚姻歴しかない専業主婦の場合であっても、 3号分割は法律上禁止されています。
2)但し、専業主婦が、夫との間で合意分割の手続さえとれば、年金分割は可能です。
事実婚 vs. 年金分割
1)事実婚であっても、事実婚関係の解消時に、年金分割ができます。
2)但し、事実婚の妻が被扶養配偶者として第3号被保険者と認定されていた期間のみを分割対象とします。
3)3号分割しか適用されず、合意分割で平成19年度以前に遡及することはできません。
【年金分割目次】(1)国民年金 vs 厚生年金 (2)分割の対象となるのは? (3)3号分割 vs 合意分割 (4)遺族年金 vs 年金分割 (5)別居と年金分割 (6)情報通知書 (7)年金分割の時効 (8)年金分割手続の場所 (9)年金分割の具体的手続 (10)企業年金・個人年金 (11)障害年金 vs. 年金分割 (12)事実婚 vs. 年金分割

(2)年金分割はどうやったらできる?

1)まず、情報通知書を!
①家裁に合意分割の調停・審判を申し立てる場合や、合意分割の公正証書を作成する場合は「年金分割のための情報通知書」(略称:情報通知書)は必須書類です。
②合意分割を年金事務所で行う場合や3号分割では、情報通知書は提出資料ではありませんが、自分の加入記録を確認すると共に、 特に熟年離婚では、離婚後の年金給付額を把握して、離婚後の生活設計をするために、必ず取得すべきです。
熟年離婚を考えている場合は、「遺族年金 対 年金分割」の問題も勉強して下さい。 熟年離婚一般の問題は、ここをクリックして下さい。
③共働き夫婦の場合は、双方当事者の婚姻期間中の標準報酬総額の単純な和が分割対象になるため、妻の方が年収が高かった場合は、年金分割すると妻が損する場合もあります。 情報通知書で確認する事が必須です。
(合意分割の場合、必ず、離婚時に、年金分割を実施しなければならないというような事はありませんし、年金分割しないという合意(「訴権の放棄」)も法的に有効です。 但し、他方が求めた場合、拒絶しても、最後は家庭裁判所の審判で強制的解決が計られます。)
④取得方法:以下書類を年金事務所に送付。年金事務所の繁忙にもよりますが、実質1ヶ月位の所要期間を見るのが安全サイドです!
・年金手帳等のコピーなど基礎年金番号が解るもの
・夫婦の戸籍謄本・元夫婦各自の戸籍抄本等(=結婚期間が明らかになる書類)
・年金分割のための情報提供請求書(年金事務所の書式)
⇒50才以上の方は、希望欄にチェックを入れれば、離婚後の年金支給予想額が通知されます。
【情報通知書は、離婚前でも、離婚後でも、当事者単独でとれます。 尚、離婚前は、請求者のみに送付されるに対して、離婚後は、請求していない他方当事者にも、情報通知書が送付されます。】
⑤記載されている対象期間(婚姻期間等)の標準報酬総額の読み方:ご相談下さい。

2)年金分割はいつからできる?(年金分割手続の開始時期)
①離婚後でないと手続できません。
②合意分割の按分割合に双方が合意したことの認証書類や証明書等(調停調書、公正証書、年金分割の合意書等)だけは、離婚と直前や同時期に作成できます。

3)年金分割はいつまで?(年金分割の期限―時効・除斥期間)
①下記が期限です。2)の期限にも気をつけて下さい。3号分割にも、当然、同じ期限が適用されます。期限を過ぎてしまうと救済措置が全くありません。 (3号分割には期限なしと間違った事を書いているwebも見受けます。)
交通事故等の事故死は誰にも起こります。離婚後できるだけ早く、年金分割の手続することが必須です。
1)離婚後2年以内
2)第1号改訂者(年金分割の出し手;元夫)の死亡後1ヶ月以内。
(死亡と共に年金債権が消滅する事との整合性をとった規定でしょう。)
②離婚後2年の期限に近接している場合
・3号分割の時は、年金事務所にすぐ飛び込むべきでしょう。
・合意分割のケースは、何をおいても、家庭裁判所に年金分割の審判申立てをすべきです。詳しくは、お問い合わせ下さい。

4)年金分割の手続はどこで?
【3号分割でも、合意分割でも、年金事務所におけるすべての手続は、代理人が代行できます。弊事務所では、 これらの代行業務を付随業務としてお引き受けしています。

①年金分割は、年金事務所で、「標準報酬改定請求書(離婚時の年金分割の請求書)」を提出し正式に受理されて始めて実行されます。
年金事務所だけが、3号分割を含めたすべての年金分割の主務官庁(担当の役所)です!!
家庭裁判所も、公証役場も、年金分割手続中の合意分割の按分割合についての合意形成を調整したり合意されたことの認証をするだけで、 年金分割手続の一部を受け持っているに過ぎません。
③家庭裁判所で調停が成立しても、公証役場で公正証書が作成されても、離婚後2年以内かつ第1号改訂者(元夫)の死亡後1ヶ月以内に、 年金事務所に標準報酬改定請求書提出して受理されない限り、年金分割は実行されません。
離婚調停が成立するとそれだけで安心しきってしまい、年金事務所に行かないで、年金分割の権利が失効するケースが少なからずあります。
・救済措置も一切ないので、調停調書も公正証書も単なる紙屑となってしまうので、注意して下さい。

【年金分割目次】(1)国民年金 vs 厚生年金 (2)分割の対象となるのは? (3)3号分割 vs 合意分割 (4)遺族年金 vs 年金分割 (5)別居と年金分割 (6)情報通知書 (7)年金分割の時効 (8)年金分割手続の場所 (9)年金分割の具体的手続 (10)企業年金・個人年金 (11)障害年金 vs. 年金分割 (12)事実婚 vs. 年金分割

5)年金分割の具体的方法
①3号分割でも、合意分割でも、年金事務所における年金分割手続は、本人が年金事務所に全く出向くことなく、代理人が代行できます。
年金事務所における合意分割でも、 元妻と元夫が別々の代理人を選任し、事前に年金事務所書式の「年金分割の合意書」に按分割合を記入し自署すれば、 元夫婦が年金事務所に出頭せずに、代理人による手続代行が可能です。

⇒弊事務所では、離婚給付契約、離婚協議書、請求すべき按分割合についての公正証書・私署証書(別途公証人が認証)等の各種書面作成等及び 他行政書士業務の付随業務として、①②の代行業務をお引き受けしています。
費用等はこちらをご覧下さい。詳しくは電話等でお問い合わせ下さい。
1)尚、「年金分割の合意書」は、ネットでDLできず、年金事務所からの郵送でしか入手できません。弊事務所には、同書面を準備してあります。
2)又、①②の手続は、電話がかかりにくい年金事務所の予約手続が必要です。

3号分割
どういう場合が、3号分割にあたるかは、 ここをクリックして下さい。
①按分割合の合意書は不要で、第2号改訂者(元妻)のみで、年金事務所に標準報酬改定請求書を提出できます。(代理人による提出も可能。 尚、代理人には何の資格も不要です。詳しくは、お問い合わせ下さい。)
②離婚後2年以内、第1号改訂者の死後1ヶ月以内に年金事務所に標準報酬改定請求書を提出しないと、権利は失効します。
【添付すべき書類】
 1)年金手帳等
 2)提出日の1ヶ月以内に取得された第1号改訂者(元夫)の戸籍謄本
(元妻が除籍され、婚姻日と離婚日双方が記載されているもの)
 3)第2号改訂者(元妻)の新・戸籍抄本又は新・住民票 
合意分割
専業主婦でも合意分割が必要な場合があり、どういう場合に合意分割が必要かは、 ここをクリックして下さい。
①按分割合についての合意書の作成方法

「当事者間で話合ができている」「話合ができる」場合は、2),3)の公正証書作成や年金事務所で合意書を作成すべきでしょう。 しかし、「話合いができない」「相手が連絡に応じない」等の場合は、家庭裁判所での強制的な合意形成手続しかありません。
⇒調停を経て審判という手続もありますが、最初から審判を申し立てるべきです。審判、特に年金分割の審判は、 弁護士に委任することなく素人だけ遂行できます。尚、公証役場は二人の合意ができている前提でしか公正証書を作成しません。

ⅰ)家庭裁判所における調停・審判
・調停又は審判申立てには、相手方の住所(住民票の住所ではなく実際の居所)の把握が必須です。 調停・審判の期日通知書が宛先不明で裁判所に戻ってくるような場合は、調停や審判を取下げなければいけません。
相手方の住所の調査方法については、こちらをご覧いただいた後に、 ご相談下さいい。
・離婚調停中に離婚条件の一つとして年金分割について調整され、調停調書の条項として按分割合を明記。
・協議離婚後に年金分割(年金分割の按分割合)の調停・審判の申立てを行い、調停調書・審判書中の条項として按分割合を明記。
・裁判所によっては、年金分割については、調停よりも審判申立を勧め、裁判官によっては、両当事者が実質的に出頭しなくても審判書を出す進行をする場合もあるようです。
・年金分割の按分割合に関する裁判所の判断は、特別の事情がない限り、まず50%と考えて間違いないと思います。
⇒家庭裁判所の審判を不服として高裁に即時抗告した裁判例は6件ほどあるようですが、厚生年金等の被用者年金保険が老後等の所得保障として社会保障的機能をもつ制度で、特別の事情のない限り双方の寄与度は同等と見るべきとして、すべて50%の按分割合が維持されたようです。
(30年以上の婚姻期間の内、約1/3以上別居していた上に、別居期間中に相当額以上の婚費を支払っていた事案でも、特別の事情は認定されなかったようです。)
⇒尚、平成25年に、夫が妻に年金分割を求めた事案で、夫の浪費で妻がやむなく働きに出ていた事に夫の落ち度があったとして、寄与度に関する特別の事情があったと認定し、夫の50%の分割請求に対して30%の按分割合とする審判が一審である家庭裁判所であったようです。

ⅱ)公証役場で作成した公正証書又は公証人の認証を受けた私署証書
・離婚給付等公正証書中に、離婚給付の条項の一つとして按分割合を明記する。(離婚の直前)
・協議離婚後に、年金分割の按分割合に関する公正証書を作成する。
・当事者間で作成した私署証書を公証人に認証してもらう。

ⅲ)年金事務所
・「年金分割の合意書」を、元夫婦がそろって年金事務所に出向いて署名作成して、「標準報酬改定請求書」と共に、提出する。
・代理人手続の場合は、「年金分割の合意書」を事前に作成して代理人が提出するが、合意内容欄は、両当事者が氏名を自署して、按分割合を自筆で記入しないと、 年金事務所に受理されない。
(「年金分割の合意書」は、年金事務所の指定書式で、ネットではDLできず、別途郵送による取り寄せが不可欠)

弊事務所では、離婚給付契約、離婚協議書、請求すべき按分割合についての公正証書・私署証書(別途公証人が認証)等の各種書面作成等の 付随業務として、上記代行業務を。標準報酬改定請求書の提出と共に、お引き受けしています。 費用等はこちらをご覧下さい。詳しくは電話等でお問い合わせ下さい。
1)弊事務所には、「年金分割の合意書」の指定書式を準備しております。
2)手続には、電話がかかりにくい年金事務所の予約が必要です。

②標準報酬改定請求書の提出
ⅰ) ⅱ)調停調書謄本又は抄本(省略調書)、審判書謄本又は抄本及び確定証明、
公正証書謄本又は抄本(抄録謄本)、公証人の認証を受けた私署証書がある場合
(抄本は、離婚と年金分割の条項のみ記載された公文書で、プライバシー保護のために作成される。)
・第2号改訂者のみで、単独で提出できます。
(代理人による提出も可能です。詳しくは、お問い合わせ下さい。)
・但し、離婚後2年以内、第1号改訂者の死後1ヶ月以内に標準報酬改定請求書を提出しないと、権利は失効します。
・添付して提出する書類は、調停調書、審判書、公正証書、公証人の認証を受けた私署証書のいずれか以外は、3号分割と同じです。
ⅲ)年金事務所書式の「年金分割の合意書」を提出する場合
・本人2名がそろって年金事務所に出向いて提出する以外に、双方の各代理人による提出も可能です。
(詳しくは、お問い合わせ下さい。)
・但し、ⅰ) ⅱと同様に、離婚後2年以内、第1号改訂者の死後1ヶ月以内に標準報酬改定請求書を提出しないと、権利は失効します。
・添付して提出する書類は、3号分割と同じ書類の他に、本人提出の場合は、本人確認書類(運転免許証等)、代理人提出の場合は、委任状(年金事務所の指定書式)、 本人の印鑑証明、各代理人の本人確認書類等が必要です。
6)年金分割するとお金がとられる?⇒紙の上だけの分割!
①年金分割の出し手からよく寄せられる質問です。
②年金事務所が保管する厚生年金記録中の標準報酬総額額(年金支給額計算の基礎)を、離婚する夫婦間で、 厚生年金記録の上だけで分割する「紙の上の取引」に過ぎません。
③実際の現金のやり取りは、一切ありません。これを知ると、殆どの出し手は了解するようです。

【年金分割目次】(1)国民年金 vs 厚生年金 (2)分割の対象となるのは? (3)3号分割 vs 合意分割 (4)遺族年金 vs 年金分割 (5)別居と年金分割 (6)情報通知書 (7)年金分割の時効 (8)年金分割手続の場所 (9)年金分割の具体的手続 (10)企業年金・個人年金 (11)障害年金 vs. 年金分割 (12)事実婚 vs. 年金分割

(3)企業年金・個人年金は?

年金分割ではなく財産分与?
①いわゆる年金分割の対象ではありませんが、企業年金も、婚姻中の家計から形成された部分があるなら、 共有財産なので、当然に、一般的な財産分与の対象です。
②問題は分割方法で、確立した方法がありません。
後述しているように、 法技術的には、債権譲渡という方法もあるように思います。
二種類の企業年金
①確定給付年金(公的年金と同様に、各回の給付額が確定している企業年金。現在給付中の年金の殆どはこの型だと思います。)
②確定拠出年金(日本版401kと呼ばれ、拠出する各月の掛金は確定しているが、受け取る年金額は、運用方法・運用成績によって異なる企業年金制度)
確定給付年金
①熟年離婚の時に、大きな問題となります。熟年離婚全般についてはこちらをクリック。
②生存年数が不可知なので、総受給額が解りません。
③各月の受給額の1/2の支払いを義務づけるには、債務者である支給先(信託銀行や保険会社など)に、企業年金を分割した上での 支払を義務づける法的手続が必須ですが、この法的手続の可否が大問題です。
(元配偶者である企業年金の名義人の誠意を期待するということしか方法がない場合も十分にあり得ます。)
④一時金で一括して年金を受け取る制度がある場合が多いので、一時金受取額を分割する方法も考えられます。しかし、年金名義人は現金をもっていない場合は、 支払方法に難点があり、揉めるでしょう。
⑤契約約款次第ですが、次の「債権譲渡」 という法技術を使えば、分割がスムーズに行く可能性もあるように思います。
確定拠出年金
①確定拠出額の各年の解約価値が、年に1回明示される場合が多いので、その額を目途に分割せざるを得ないと思います。(架空の事を前提とせざるを得ません。)
②合意しても、年金の名義人は現金を保有していないので、確定給付年金の③と同様、支払方法で揉める場合が多いようです。
債権譲渡で年金分割?
①企業年金も個人年金も、債権(年金債権)なので、契約約款次第ですが、債務者(企業?や保険会社)への通知又は債務者が承諾すれば、民法的には債権譲渡ができます。
②当然、事務手数料はとられるとは思いますが、各月本人が、元配偶者に振り込まなくても、分割ができる可能性もあると思います。
③債権譲渡が可能であれば、分割する当事者本人の社会保険料や所得税・住民税の問題も解決しやすくなると思います。
④詳しくはご相談下さい。
【年金分割目次】(1)国民年金 vs 厚生年金 (2)分割の対象となるのは? (3)3号分割 vs 合意分割 (4)遺族年金 vs 年金分割 (5)別居と年金分割 (6)情報通知書 (7)年金分割の時効 (8)年金分割手続の場所 (9)年金分割の具体的手続 (10)企業年金・個人年金 (11)障害年金 vs. 年金分割 (12)事実婚 vs. 年金分割

個人の尊厳ある調停のイメージ木にれの木

事務所の基本姿勢

チーム:男性行政書士&女性カウンセラー

行政書士は家裁の調停委員として、離婚、相続、親子など家族問題に関する調停実務に永らく従事しました。女性心理カウンセラーとタッグを組んでの相談です。
●仕事を休まず相談できるように、面談は年中無休。経済的な料金制度を用意。
電話受付:月~土 9時~20時。日・祝日は休み。予約者は、日曜・祝日も面談。
●離婚や相続などの家族問題は、一つ一つが独自の内容をもっていて、一律には扱えない事を経験から熟知しています。
●特に、離婚は、感情的混乱の渦中にあるので、問題を筋道立てて話すことが、とても難しいのは当然です。
 ご本人の怒りや悲しみの感情を和らげながら、問題を整理します。”本人自ら”が理解して納得するような相談とカウンセリングを心がけています。
●法的問題、心の悩み、家族間の葛藤、子どもの心理や考え方、経済的自立、公的扶助など福祉制度等も含めた総合的観点からの説明と相談です。
●このHPは、読みやすいように平易な表現に徹し、条文や判例等は、省略しています。
 (尚、女性カウンセラーは、事務所の補助者として登録し、行政書士の指揮下にあります。)

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厳しい守秘義務が課されています。

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