離婚や慰謝料、財産分与などでお困りではありませんか
元調停委員・行政書士夫婦が離婚問題の解決をお手伝いします。

不倫と慰謝料ー慰謝料は私的な交渉で決着

2019年2月の最高裁判例の変更で、訴訟(不法行為による損害賠償請求訴訟)では、離婚をしない限り不倫相手に慰謝料を請求できなくなりました。しかし、裁判所外での私的な慰謝料の交渉では、この判例に拘束されませんし、訴訟による慰謝料相場にも左右されません。又、話合次第では、3年間の時効も関係なく、慰謝料の合意ができる場合もあるでしょう。プライバシーを守るために、経済性の点からも、法廷外での私的な協議による慰謝料の決着が必須です。当事務所では、「交渉戦略」と「示談書」について実践的なコンサルティングを実施しています。

不倫を原因に離婚する場合は、相手方に不倫があるからと言って、精算的財産分与を拒むことはできません。

1.不倫の精算ー示談交渉と示談書

1.1示談交渉

慰謝料請求訴訟(不法行為に対する損害賠償請求訴訟)は、経済性や守秘性、かかる時間等の点で、極力避けるべきです。証拠資料収集のために興信所に依頼した場合、費用として100万円は最低覚悟すべきでしょう。認められる慰謝料額も少なく、弁護士報酬と合算して、マイナスとなる場合もかなりの程度あるようです。不倫関係の訴訟専門に傍聴するマニアもかなりいて、情報はマニア間ですぐ拡散して、プライバシーが侵害される場合もあるようです。

大半の慰謝料請求は、法廷外で私的に潜行した交渉で行われています。法廷外における私人間の解決では、私的自治の原則が優先して、公序良俗に反しない限りは示談書でどういう取り決めしても自由です。私的交渉では、訴訟での慰謝料相場よりも高い解決が実現され、3.1に掲載する最高裁の最新判例が示す規範にも従う必要は全くありません。双方の社会的立場を考慮する私人間の交渉を通じて、短期間での解決をめざすべきです。 当事務所では、「交渉戦略」と「示談書」について実践的なコンサルティングを実施しています。

「相手に社会的地位がある」「相手が誠実な人」のどちらかのケースが交渉がスムーズに進行するケースでしょう。1~2ヶ月で示談書を締結できないようなケースでは、長期化してしまうケースが増えるようです。

2.2示談書

不倫相手と不倫された配偶者との間で、不倫相手が夫又は妻との不倫関係を解消して、その証として慰謝料を支払う旨の契約書面です。感情的にもつれる場合も多く、最も法律用語の使い方や文章に神経を使い、慎重さが求められる書面です。

感情的に熱くなる本人同士ではなく、一方に兄弟などの代理人を立てる場合も多く、その場合は委任状の作成も必須です。守秘義務、不倫相手から不倫という不法行為の不真正連帯債務者である不倫した夫又は妻への求償権放棄、支払方法、精算条項なども含む深い法律知識や法律実務の知恵が求められる法的に難度の高い書面です。

2.訴訟での慰謝料相場

2.1100万~300万

離婚訴訟や慰謝料請求訴訟で認容される不倫等を原因とする慰謝料額は、通常100~300万です。多分、少ないと驚かれる方が大半でしょう。

平18,19年頃は、300-500万と言われていました。年々、額が減少する傾向にはあるようです。「東京家庭裁判所における人事訴訟の審理の実情」(東京家庭裁判所編集、判例タイムズ社刊)をご参照下さい。

2.2慰謝料額決定の要因

不倫・暴力等の不法行為の程度や頻度などの事情が額の決定に考慮されます。
「不倫関係が長期間継続している」「複数の不倫相手がいる」「次から次に不倫相手を替える」「DVが継続的に繰り返された/DVで入院加療した/警察に被害届が出ている等」の場合は、慰謝料額は増えるようです。DVで重度の後遺症が出た事件で、1,000万を超える慰謝料支払命令が出た裁判例もあります。二次的に、不法行為者(不倫配偶者・不倫の相手方等)の支払能力も考慮されます。

不倫や暴力の程度が激しい場合は、訴訟での決着も視野に入れるべきでしょう。 多分、調停では決着できないので、 調停・離婚協議に併行して、地裁に慰謝料訴訟の提起も検討すべきです。家庭裁判所に申し立てる離婚訴訟の関連請求として慰謝料請求訴訟を併合することも可能です。(人事訴訟法17条)

3.不倫慰謝料請求に関する法規範

3.1不倫相手への慰謝料請求に関する最新の最高裁判例

2019年(平成31年)2月に、最高裁の新しい判断が下されました。(最小三判平31.2.19) これにより、配偶者の不倫相手に対する慰謝料請求は、極めて限定的にしか認められなくなったように思います。判決書は以下リンクからダウンロードして下さい。

判決は、「第三者(不倫相手のこと)が、単に夫婦の一方との間で不貞行為に及ぶにとどまらず,当該夫婦を離婚させることを意図して その婚姻関係に対する不当な干渉をするなどして当該夫婦を離婚のやむなきに至らしめたものと評価すべき特段の事情」がない限り、 慰謝料請求は認められないと判示しました。

具体的には、(1)夫婦が実際に離婚すること、(2)不倫相手が、夫婦が離婚にするよう意図をもって積極的に行動したことの 双方が認められる特別の事情がない限り、不倫相手に対する慰謝料請求は認めないということだと思います。「離婚にも至っていないのに、不倫相手への慰謝料請求を認めるのは、美人局(つつもたせ)を助長するだけだ。」という強い批判に応えて、 最高裁が新しい判断を下したものと推定しています。

「婚姻が破綻状態にある時には、配偶者の一方の守操義務(不倫しない義務)は消滅する。」との最高裁判例もあるので、今後は、 不倫相手への慰謝料請求訴訟は、難度が極めて高くなったように思います。

しかし、上記はあくまで、地方裁判所に損賠償請求訴訟を提起する場合の規律や規範に過ぎません。男女関係を原因とする慰謝料問題は、双方の社会的地位等への影響の配慮から、大半が法廷外で、 「示談書」等を通じての密かな解決が計られることが殆どです。(男女関係を争点とする訴訟は、いわゆる裁判マニアの絶好の餌食になっています。)

法廷外の私人間の解決では、私的自治の原則が優先して、公序良俗に反しない限り、示談書でどういう取り決めしても自由で、 上記判例等が判示する規範に従う必要は全くありません。私人間の慰謝料交渉では、双方の社会的立場も考慮して、短期間での解決をめざすべきです。 当事務所では、「交渉戦略」と「示談書」について実践的なコンサルティングを実施しています。

3.2妻と不倫相手から二人分の慰謝料をとれるか

精神的損害を受けたのは不倫された夫一人だけです。妻と不倫相手の二人に請求することはできても、総額では、一人分の慰謝料しかとれません。ここを勘違いする方が多いので、注意して下さい。

不倫した妻とその相手方の二人が、共同で、夫に損害を与えたと考えます。二人が加害者なので、二人を連名にして慰謝料請求するか、とりあえず一方だけに請求するかは、被害者の夫に選択権があります。不倫に関係した二人の行為は、「共同不法行為」と呼ばれ、不倫相手だけに請求しても、二人の不真正連帯債務となるので、 妻の不倫相手は 妻にその分担額を請求・求償することが可能です。

夫は、後刻に、妻にも慰謝料請求できますが、既に妻の不倫相手から夫に支払われた額や、不倫相手から妻への求償の有無や額を判断して、裁判所は慰謝料額を判断します。 ゼロも十分あり得ます。

私的な裁判所外での交渉では、必ずしも、この考え方に拘束されません。

3.3慰謝料請求と時効

慰謝料請求は、不倫等の不法行為を知った時から3年で時効消滅します(民法724条)又、知っていても、知らなくても、不倫等の行為があった時から20年で経過すると請求できません。(20年間の除斥期間)

協議離婚や調停離婚後に不倫が発覚した時に問題になります。特に、調停離婚では精算条項(調書に書かれた事項以外に争点がない事を確認する条項)が設けられるのが通常なので、すんなり行かない場合が多いようです。

離婚当時や調書締結時に知り得ず、かつ不倫があってから20年以内であれば、時効消滅していないので、慰謝料請求は一応可能であるでしょう。地裁に損害賠償請求訴訟を提起して請求します。家裁でも一応調停は受け付けますが、実効性が乏しい場合が殆どです。 慰謝料を請求する側は、離婚当時・調書締結時に知り得なかった事や、不倫の事実について、客観的証拠で立証する義務があります。

4.不倫した妻に財産分与する義務はないか

財産分与の内、中心的な「精算的財産分与」は、妻に不倫等の有責要因があっても、法的な財産分与義務は残ります。精算的財産分与は、夫婦の協力扶助で形成された夫婦共有財産を原則2分の1ずつで分割して精算するものなので、有責要因でその内容が変わることはありません。財産分与の基本的考え方は財産分与ページの以下リンクを参照して下さい。

不倫・暴力等の有責要因は、慰謝料という不法行為に対する損害賠償請求で決着するのがスジです。しかし、実務では、慰謝料相当額を財産分与額から差し引いて、離婚給付額を決めるという事も広く行われています。慰謝料的財産分与と呼ばれています。

5.不倫メールを証拠に残すには?

殆どが携帯のメールでしょう。プリントアウトは簡単に偽造できるので、証拠能力が低くなります。メール部分を開いて、それを写真に撮ることがお奨めです。メールが大量の場合は、2-3通だけ写真に撮り、残りはプリントアウトしておくだけでいいでしょう。

電話・メールでのご相談

ご相談は面談が原則です。電話・メールで、ご相談内容と面談希望日をお伝え下さい。
すみませんが、無料相談は受け付けておりません。

メールは24時間受付ですが、返信に最大2営業日ほど頂く場合もございます。

    お問合せ事項 (複数可)

    事務所運営の指針

    ●行政書士と女性カウンセラーのチームで事務所を運営しています。共に家庭裁判所の家事調停委員として、離婚、相続など家族問題に関する調停の実務に永らく従事しました。

    ●行政書士は、行政書士法上、秘密を漏らすと刑事罰が課せられるなど、顧客の秘密を守る強い守秘義務があります。秘密厳守のことはご安心下さい。

    ●お仕事を休まずに相談できるように、予約していただければ、土日祝日も面談に対応します。

    ●離婚や相続などの家族問題は、一つ一つが独自の内容をもっていて、一律には扱えない事を経験から熟知しています。

    ●特に、離婚は、感情的混乱の渦中にあることから、問題を筋道立てて話すことが、とても難しいのが通常です。 ご本人の怒りや悲しみの感情を和らげながら、問題を整理していきますので、準備など必要ありませんのでご安心下さい。ご本人が自分の問題を理解し自ら納得するような相談を心がけています。

    ●法的問題、心の悩み、家族間の葛藤、子どもの心理や考え方、経済的自立、公的扶助など福祉制度等も含めた幅広い視野に立った解説と助言をいたします。

    ●女性カウンセラーは、行政書士法上の「事務所補助者」として東京都行政書士会に登録してあります。行政書士の指揮下にあって、行政書士法上の守秘義務を負っています。

    お願いとお断り
    • 申し訳ありませんが、電話及び面談での無料相談は受け付けておりません。
    • 離婚・相続などの問題では、直接お会いして意図することや事実関係などを十分に確認することが大切です。 面談でのご相談を原則とさせていただきます。ご遠方の方は、その旨お伝え下されば、面談以外の方法についても別途ご相談させて下さい。
    • 調停・訴訟など既に紛争状態にある案件は、職務権限上、お取り扱いできません。
    • 行政書士の職務権限を超える事項のご依頼・ご相談については、提携している弁護士をご紹介することがございます。

    ページトップへ戻る