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似ているようで、実際は異なる代襲相続と再転相続の差異を解説 

代襲相続及び再転相続は、被相続人の孫・ひ孫や甥・姪などが関係する相続という点で類似性があるので、混乱する人も多いようです。しかし、法的な取扱は明確に異なります。代襲相続の場合、「養子の子」の出生の時期で、「養子の子」が代襲相続人になったりならなかったりしますが、再転相続の場合は、出生日に関係なく養子の子全員が、親を通じて、間接的に相続します。

代襲相続は、祖父母の被相続人(甲)の死亡前に、第一順位の相続人である子(乙1)が、甲に先立って死亡してしまった時に孫やひ孫(丙1)、第三順位の相続人である甲の兄弟姉妹(乙2)が、甲に先立って死亡してしまった時には甥・姪(丙2)、が本来の相続人の代襲・代替として相続することを言います。

再転相続は、祖父母の被相続人(甲)が死亡して甲の相続が開始した後で、第一順位の相続人である子(乙1)又は第三順位の相続人である甲の兄弟姉妹(乙2)が、甲の相続について承認・放棄をしないで死亡してしまった場合に、それぞれ孫やひ孫(丙1)及び甥・姪(丙2)が、親(乙)の相続人としての地位を引き継ぐことを言います。甲の相続は開始していますが、乙の承認・放棄はまだなので、丙が承認・放棄を行い、承認する場合は、甲の他の相続人と遺産分割協議することになります。

本来の相続人が、祖父母(甲)より先に死亡してしまった場合が代襲相続、本来の相続人が、祖父母(甲)より生きて甲の相続人になったが、承認又は放棄する前に死亡してしまった場合が再転相続です。

代襲相続は、祖父母の相続人である子や兄弟に代わって、代襲相続人が、自ら、祖父母の相続人となります。再転相続では、まず、子(乙1)や祖父母の兄弟(乙2)が祖父母の相続人となり、その祖父母の相続人である乙1又は乙2の地位を、乙1の相続人である孫やひ孫又は乙2の相続人である甥・姪が承継することとなります。

再転相続は、「相続(権)の相続」(丙は、乙の有する甲の相続権を相続する)と言い換えた方が解りやすいかも知れません。相続人は、相続開始時に被相続人に属していた一切の権利義務を承継します。(民896条)

代襲相続では、乙の相続は既に終わっていて、現在進行形の相続の数は甲の相続だけの1個だけですが、再転相続では甲の相続と乙の相続の2個になります。

代襲相続では、直系卑属でない乙の配偶者は、相続人になることはできず、乙の直系卑属である孫又はひ孫のみ(含む養子)が相続人になります。再転相続では、乙の相続権の承継・相続であるので、乙の配偶者も相続人となります。

承認又は放棄を検討する熟慮期間の起算日は、代襲相続では民法915条、再転相続では民法916条で、それぞれ規律されます。

再転相続における相続放棄の熟慮期間・起算日についての裁判例

尚、祖父母(甲)の養子(乙3)が、甲よりも早く死亡した場合、代襲相続の問題が発生します。しかし、養子(乙3)の子(丙3)の誕生が、養子縁組以降の場合のみ、養子の子(丙3)が代襲相続人になります。

同様に、養子(乙3)が丙4と養子縁組していた場合、丙4との縁組が甲と乙3の縁組の後である場合のみ、甲の代襲相続人となります。

再転相続の場合は、相続権の承継ですから、「養子の子」は、出生時期に関係なく、親を通じて養親の財産を間接的に相続します。

代襲相続人

  • 子が死亡→代襲は直系卑属の2代後のひ孫まで(民887条2項、3項)
    ただし、被相続人の直系卑属でない者は代襲できない。(887条2項但書)
  • 兄弟姉妹の死亡→代襲は直系卑属の1代後の甥・姪まで(民889条2項)

養子の代襲相続

「養親」と「養子の血族」との間では、養子縁組により、当然には、血族関係は発生しません。民法727条「養子と養親及びその血族との間においては、養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生じる」の反対解釈から導き出されます。(「養子と養親—」だけで、「養子及び養子の血族と養親—」とは書いてありません。)

一方、「養子は、縁組の日から、養親の嫡出子の身分を取得する」(民809条)ので、縁組後に誕生した実子や縁組した養子は、養親との間で血族関係が発生して直系卑属となるので、代襲相続人となります。縁組み前に誕生(縁組)した実子や養子は、親族関係が否定され、代襲相続人になれません。

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